戦後日本政治と道徳教育

戦後日本政治と道徳教育

2010/10/19 12:10 AM  0  
Category: 戦後日本政治と道徳教育
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国家の富を支える産業活動の礎が「人」にあるとするならば、「人」がいかにして形成されるかは、国家にとって最重要課題となるであろう。日本という国家が、「出口の見えない不況」のなかにあるとすれば、それは、日本という国家がいかにして「人」を形成してきたかという問いと表裏をなす問題といえよう。

私は、30歳のときにマネージャー(課長級)になり、その後、別の会社で事業部長を務め、現在は、一部上場企業でマネージャー(課長級)の職にある。この間、多くの部下と仕事をし、人事評価を行ない、そして採用も経験してきた。こうした経験のなかで、優秀な人材に共通してみられる能力があることに気がついた。

  • コミュニケーション能力
  • プレゼンテーション能力
  • 課題発見能力
  • 課題解決能力
  • リーダーシップ

これら5つの能力がそれである。

「コミュニケーション能力」は、他者の話を聞き、相手がうまく言葉で表現できない真意を引き出す能力である。

「プレゼンテーション能力」は、自分の考えを分かりやすく説明し、自分の望む行動を他者から引き出す能力である。

「課題発見能力」は、まだ顕在化していない課題を発見したり、ある問題点の真の原因を突きとめる能力である。

「課題解決能力」は、自分自身で解決策を考え、解決に向けて行動できる能力である。

「リーダーシップ」とは、自己の責任範囲を認識し、責任の範囲内で、的確な判断を下し、主体的に周囲のメンバーをリードしていく能力である。
こうした能力を国民に身につけさせるための重要な機関が、教育機関である。果たして、日本の教育機関たる学校は、このような能力を国民に身につけさせるような教育をしてきたのか?

現在の日本が、「出口の見えない不況」のなかにある原因は、日本の教育が形成されてきた過程を読み解く中に見出されるかもしれない。
私は、東京国際大学大学院 国際関係学研究科 修士課程にて、戦後日本政治のなかで、日本の道徳教育がいかにして形成されてきたのかを当時の一次資料を読み解きながら研究を進めてきた。その一つの研究成果を修士論文『戦後日本政治と道徳教育』としてまとめた。

戦後日本政治のなかで「道徳教育」が形成される過程を読み解くと、そこに戦後の教育が、いかにして形成されてきたのかという本質が浮かびあがってくるのである。

現代日本が直面している「不況」の原因が、「人材難」にあると考え、今再び、戦後日本の教育が形成される過程をひも解いてみたい。

『戦後日本政治と道徳教育』
東京国際大学大学院 国際関係学研究科 修士論文 2001年度提出

戦後日本政治と道徳教育

本論文の著作権は、すべて筆者に帰属します。本論文の無断転載は禁止いたします。論文、書籍での一部引用は、出典を明示することにより許可いたします。


目 次
はじめに
第1章 講和への道と道徳教育
 第1節 アメリカ占領体制と道徳教育
 第2節 「愛国心」の育成と道徳教育
第2章 防衛力増強と道徳教育
 第1節 「社会科」改訂をめぐって
 第2節 「社会科」改訂反対運動
第3章 「安保改定」への道と道徳教育
 第1節 「道徳の時間」の実施
 第2節 「官製道徳教育」反対運動
おわりに
参考文献